貯金するつもりはあるのに、思うようにお金が貯まっていかない人、貯金に回せるお金がない人いますよね。
今回は、効率よく貯蓄していく正しい方法をお伝えします。
・正しい貯蓄法『先取り貯蓄』
・先取り貯蓄をするにあたってすべきこと
間違った貯蓄の仕方
闇雲に節約を始める
お金を貯めようと思い立って、食費を削ったり、水道光熱費の節約を意識したりと手軽に取り組めることから始めようとする方は多いのではないでしょうか。
もちろん水道光熱費などの毎月の固定費は安く抑えられるに越したことはないです。
ですが、食べたいものを我慢したり、水を出しっぱなしにするのをやめたり、冷暖房を使うのを控えたりと言った行動は節約の効果も薄いですし、モチベーションも長く続きにくいため貯蓄の効率が良くありません。
思いつきで節約を始めるよりも全体の支出のバランスを振り返ってみて、削れる部分はないかまずは確認してみましょう。
特に通信費などはキャリアの乗り換え等で大幅な節約を可能にしやすいです。
私はauからpovoに乗り換えたので月7000円ほどの節約に成功しました。
他にも格安SIMは様々あるので自身に合ったプランを探してみるのも良い良いかもしれません。
参考までにこちらもどうぞ。
また、人付き合いで外食やアクティビティに出費がかさんでいるケースも少なくないと思います。貯蓄のために少し回数を減らすなどの対応は必要かもしれませんが、無理に誘いを断ってストレスになってしまっても長続きしません。
数ヶ月の我慢でお金が貯まるものではないので、長く続けていける方法で無理なく節約するのが得策です。
今月残ったお金を貯金する
出費を抑えたので今月これだけ財布に残りました!と、残った額を貯蓄に回すのは効率のいい方法とは言えません。財布じゃなくて銀行口座に残っていても同じです。
この方法だと毎月残るお金にブレが生じてきます。
先月2万残ったのに今月は5000円しか残らなかった、、今月は突発的な出費が多かったし、来月また頑張ればいいや。
と、なってしまっては思うようにお金が溜まっていかなくて当然です。
ではどうするのが1番効率的な方法なのか。
それは「残ったおかねを貯蓄する」というのを逆転させた『先取り貯蓄』です。
正しい貯蓄法『先取り貯蓄』
最低でも収入の1割を先取る
先取り貯蓄とはその通り『貯蓄する分を先に取っておく』ことを言います。
毎月1万円なら1万円と決め、毎月の収入からその1万円を引いて残るお金で1ヶ月の出費をやりくりするのです。
最初のうちは「毎月の支払いでお金が足りなくなったら不安」と思うこともあるかもしれません。ですので最初から無理な金額を設定せず、可能な額から始めて習慣づけていければ良いと思います。
ただ、目安としては収入の1割程度は使わずに貯蓄に回せた方がいいです。
あまりに自転車操業すぎると立ち行かなくなってしまいますので収入の1割は最低ラインだと思っておきましょう。
また、ボーナスにも何割かは貯蓄に回す割合を設定してあげるとより早くお金を貯めていけるようになりますよ。
目標額を設定して逆算する
まずは収入の1割を貯蓄に回す、というのを実現していけるようにするのが大事ですがそれが可能になっているのであれば目標を設定するとよりモチベーションの維持につながります。
例えば、収入が20万円で毎月2万円を貯蓄に回している場合。
ボーナス含めて年収が300万ほどだとすると、ボーナスの1割も貯蓄に回したとして年間の貯蓄額は30万円になる計算です。
これをただ淡々と10年続ければ300万円貯まる計算ですが、なんとなく溜まっていくようで漠然としているように感じられるのではないでしょうか?
そうではなく、いついつまでにこういうライフイベントがあるかもしれないからそれに向けてお金を貯める、と言ったように貯蓄の目的を明確にすることが大切です。
例えばこれから家庭を持つことを考えている人であれば、3年後までに結婚資金を100万円貯めるなど、既に家庭があるのであれば5年後くらいにマイホームが欲しいので頭金500万円を貯める、などです。
こうすることで年間いくらずつ貯めていくべきなのかが明確になります。
ある程度高めの目標であったとしても収入がアップしたり、貯蓄が習慣づいてくることで毎月の貯蓄額を増額できたりと好循環に繋がっていきます。また、定期的に進捗を振り返ったり、調整はいつでも可能ですからまずは何か一つ目標を設定して毎月の貯蓄額を逆算して見ましょう。
あまりに目標が高すぎてしまうと実現できないのでモチベーション維持にはなりません。程よい目標設定を行いましょう。
貯蓄の中身は預金だけじゃない
貯蓄に回す分を『先取る』と繰り返し書いてきましたが、具体的にどうするのかというとその方法はいくつかあります。
一つは生活費用の引き落とし口座とは別の預金口座に移すこと。
これは自分で移す作業をしてもいいですが、自動で別の預金口座に振り替えてくれる設定をしておくほうがベターです。嫌でも分けられますので効率がいいです。
振り替え先は普通預金でも定期預金でも積立預金でも種類は問いませんが、出来るだけ手をつけないようにするのであれば定期預金や積立預金にしておくと、解約の手間が面倒なので手をつけにくくていいかもしれません。
二つ目もほとんど同じ方法ですが、振替先を預金口座ではなく運用口座にする方法です。
定期預金や積立預金は解約の手間があるので手をつけにくいと書きましたが、インターネットバンキングの普及でさほどの手間ではなくなってきていますし、金利も昔と比べていくらもつかないのでいつ解約(出金)しても金利に影響はほぼなくなっています。
そうなると、『いつでも動かせるお金』というイメージになりますし、実際に使おうと思えば使えてしまいます。
それを運用に切り替えることでよりお金を動かしにくくするのです。
運用は日々格の変動があるので景気状況によっては資産価値がマイナスになっている時もあればプラスの時もあります。こういった動きのあるものにしておけば、マイナスの時はそのお金を引き出して使おうとは思えないでしょうし、プラスの時は『もっとプラスになるかもしれない』という期待感から逆に手放しずらかったりという気持ちが生まれるものです。
それに大前提として、ほとんど増えない預金にしておくよりも運用にしておいた方が増える可能性を秘めているのでより資産形成功率はいいはずです。
運用もその方法は様々あり、詳しくはこちらの記事に書いていますので参考にしてみてください。
先取り貯蓄をするにあたってすべきこと
家計の見直し【支出を減らす】
先取りした貯蓄を除いた残りの資金で生活していかないといけないので支出を見直すことはとても大事になってきます。
最初の章で書いたようにただ闇雲に節約をするのではなく、支出のバランスを振り返り削れるものを検討していきます。
具体的な対策案を並べてみますので自分の場合はどれが出来るか考えてみましょう。
・ネット回線やWi-Fiプランの見直し
・生命保険、医療保険等の保険料が過大すぎないか(保障が手厚すぎないか)
・自動車の維持費、保険の見直し(カーシェア等の利用検討)
・収入に見合った賃貸物件に住んでいるか(引越し費用要勘案)
・住宅ローンの借り換えを検討する
所得控除をしっかりと利用する
先取り貯蓄をするにあたって、預金に分けておくのか、運用に分けておくのかという話をしましたが運用に分けることで所得控除の効果がある仕組みもあります。
それは主に確定拠出年金(企業型or個人型)と生命保険料控除の二つです。
確定拠出年金は企業型と個人型(iDeCo)があり、会社員でない個人事業主や主婦であても誰でも加入ができるようになっています。所得税と住民税とどちらも節税効果のある仕組みなので注目度もより一層高まっていますし、国も制度改定を重ねており、幅広い層に使いやすい仕様になって行っています。
銀行や証券会社等で申し込みが可能で、税額シミュレーションができたりもするので一度みてみるといいと思います。会社員の方は会社によって確定拠出年金の制度の有無が異なっていますので一度総務課等に確認してみてください。
一方、生命保険料控除も節税の効果が期待できます。
まずは自分がどんな保険にいくらずつ入っているのかというのを確認してもらえればと思います。10年近く古い保険に入っている、勧められてとりあえず入ったなどは見直すことで支出の整理になりますし、偏って加入していると節税効果も半減の可能性があります。
まずは保険デスクやFP(ファイナンシャルプランナー)、銀行窓口で見直し相談ができるので利用してみましょう。
国の制度【NISA】を活用する
NISAは一度は耳にしたことがあるのではないかと思います。
2014年から始まった制度で2024年からはその制度内容が大幅に改定されることになっています。
普通に運用を始めてもいいのですが、まずはNISAの利用を検討してみてください。メリットは運用益が非課税(↔︎預金利息は課税)になるという点です。
NISAについて詳しくと、制度改訂についてはこちらの記事で詳しく書いていますので併せて参考にして下さい。
まとめ
ただなんとなく貯蓄しようとしてもお金は貯まりにくいこと、しっかりと目標を決めて計画的に決まった額を先取りして貯蓄に回すことが大事ということがわかっていただけたでしょうか。
ただ先取りすればいいというわけでもなく、先取りした資金をどういう形で置いておくかというのも非常に重要です。この機会に何か制度を利用し、一歩先の貯蓄を始めてみましょう。
・闇雲に節約を始める
・今月残ったお金を貯金する
正しい貯蓄法『先取り貯蓄』
・最低でも収入の1割
・目標額を設定して逆算する
・貯蓄の中身は預金だけじゃない
先取り貯蓄をするにあたってすべきこと
・家計の見直し【支出を減らす】
・所得控除をしっかりと利用する
・国の制度【NISA】を活用する